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ⓘ 毒性学 ..




                                               

毒 (どく)、 毒物 (どくぶつ)は、生物の生命活動にとって不都合を起こす物質の総称である。 毒物及び劇物指定令が定める 毒物 については、毒物及び劇物取締法#分類を参照。 毒は、生命活動に芳しくない影響を与える物質の総称で、そういう性質は 毒性 (どくせい)とよばれ、またそういう性質があるもの(物体・生物問わず)は 有毒 (ゆうどく)と表現される。専門に扱う学問には毒性学がある。

                                               

ICt50

ICt50 (Incapacitating Concentration Time、半数不能量)化学兵器に対する防御を持たない人員の50%を無力化することができる使用量や濃度を表す。 催涙ガスなどの効果量を示す指標として用いられている。具体的には目の痛みや皮膚の疼痛などを感じて一時的な失明などによって行動できなくなる濃度である。 致死性ガスの場合は致死量を示すLD50とICt50の値が近い場合もあるが、無力化ガスの場合は3桁は離れているのが普通である。例えばクロロアセトフェノンの場合には ICt50 は5~15mg・min/m 3 であるのに対してLD50は8.500~25.000mg・min/m 3 と3桁以上も大きい。 催涙ガスの無力化効果は無いがガスの存在を感じる最小濃度をTC「識閾濃 ...

                                               

一日摂取許容量

一日摂取許容量 (いちにちせっしゅきょようりょう、英: Acceptable Daily Intake, ADI )とは、食品に用いられたある特定の物質について、生涯にわたり毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量を、体重1kgあたりで示した値をいう。単位はmg/kg/day。日本語名称としては一日許容摂取量とも許容一日摂取量とも言う。 具体的な算出方法は、動物実験によって悪影響が見られなかった最大の量(無有害作用量、NOAEL)を安全係数で割って求める。安全係数としては、一般にマウスやラットなど実験動物とヒトとの種の違いを考慮して10倍をとり、さらに個人差を考慮して10倍を乗じた100倍を用いる。 「許容量」ではあるが、これが限 ...

                                               

極めて危険有害な物質の一覧

これは、アメリカ合衆国の緊急計画及び地域の知る権利に関する法律(42U.S.C.11002)のセクション302で定義されている 極めて危険有害な物質の一覧 である。このリストは40U.S.C.355別表で確認できる。2006年の更新は連邦公報71 FR 47121 で確認できる。

                                               

クロロアクネ

クロロアクネ とは、塩素の付加されたハロゲン化芳香族化合物への過剰な暴露によって引き起こされるニキビのような発疹のことである。症状は主に頬、耳の裏、腋、鼠径部に見られる。 1897年にドイツの工場作業員が罹患しているのをボン・ベットマンが初めて報告し、当初は塩素への暴露によって引き起こされる症状だと考えられていた。クロロアクネと芳香族炭化水素との関連が指摘されはじめたのは1950年半ばになってからのことである。クロロアクネを引き起こすとされる物質は クロロアクネゲン と総称されている。 特にダイオキシン多くの化学工程の副産物であるとの関連が強いため、ダイオキシン暴露の臨床症状として扱われている。

                                               

抗体依存性細胞傷害

抗体依存性細胞傷害 、又は、 抗体依存性細胞介在性細胞傷害 (antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity; ADCC)とは標的細胞の表面抗原に結合した抗体のFc部位がナチュラルキラー細胞、マクロファージ、好中球、好酸球などのエフェクター細胞のFc受容体と結合することで、抗体依存的に誘導される細胞傷害活性である。この機構は獲得免疫後の細胞性免疫機構の一つであり、主にII型アレルギーに関与している。

                                               

細胞毒性

細胞毒性 (さいぼうどくせい、英: cytotoxicity )とは、細胞に対して死、もしくは機能障害や増殖阻害の影響を与える、物質や物理作用などの性質をいう。 細胞傷害性 ともいう。ただし「細胞毒性」は外来物質による傷害の意味に用いることが多く、一方免疫系、補体系やサイトカインによる作用( 細胞傷害性 の項参照)に関しては普通「細胞傷害性」の語を使う(英語ではいずれも同じCytotoxicity)。細胞毒性の要因としては、細胞を形作る物質・構造の破壊、細胞の生存に必須な活動(呼吸、基本的代謝、DNA複製、転写、翻訳等)の阻害、細胞周期や細胞内シグナル伝達への影響など、様々なものが考えられる。

                                               

実質安全量

実質安全量 (じっしつあんぜんりょう、VSD: virtually safe dose)は、発癌性物質を一生涯摂取し続けたとしても、危険度がある限られた率以下に留まる量である。一般の毒物は閾値以下の摂取ならば問題ないとされるが、発癌性物質についてはそのような閾値が想定されておらず、摂取した量に比例した危険性があるとされる。生涯危険率として10 -5 - 10 -6 (同じ量を摂取した10万人 - 100万人に1人が発癌)が提案されている。

                                               

神経毒

神経毒 (しんけいどく、英語: Neurotoxicity )とは、神経細胞(神経単位、ニューロン)に特異的に作用する毒のことである。通常、膜蛋白質とイオンチャネルとの相互作用によって効果を及ぼす。一般的な作用は麻痺であり、それは極めて急速に起こる。

                                               

生物濃縮

生物濃縮 (せいぶつのうしゅく)は、ある種の化学物質が生態系での食物連鎖を経て生物体内に濃縮されてゆく現象をいう。 生体濃縮 (せいたいのうしゅく)ともいう。 疎水性が高く、代謝を受けにくい化学物質は、尿などとして体外に排出される割合が低いため、生物体内の脂質中などに蓄積されていく傾向がある。特定の化学物質を含んだ生物を多量に摂取する捕食者では、さらに体内での物質濃度が上昇する。食物連鎖の過程を繰り返すうち、上位捕食者ほど体内での対象化学物質濃度が上昇する。 生物濃縮に類似して生物蓄積の用語があり、英語のBioaccumulationの訳語とすることがある。これは生物蓄積が、有害物質が水などの環境媒体から生物 ...

                                               

接触皮膚炎

接触皮膚炎 (せっしょくひふえん、Contact dermatitis)とは、何らかの物質が皮膚に接触したことで発症した、急性の皮膚疾患である。 接触性皮膚炎 とも言う。日常語では かぶれ 。洗剤など強い刺激を起こす原因物質に触れることで起こる「一次性接触皮膚炎」と、特定の物質に感作されて起こる「アレルギー性接触皮膚炎」がある。アレルギー性では貼布試験(パッチテスト)を行うことでアレルゲンを特定できる。

                                               

耐容一日摂取量

耐容一日摂取量 (たいよういちにちせっしゅりょう)とは、ヒトがある物質を生涯にわたって継続的に摂取した際に、健康に悪影響を及ぼすおそれがないと推定される1日当たりの摂取量のこと。 TDI (Tolerable Daily Intake)と略される。1日および体重1kg当たりの化学物質の質量で表される。 動物実験等で求められた無有害作用量(NOAEL)を不確実係数積(UFs)で割ってヒトへの無毒性量に変換したものである。無毒性量のデータが存在しない場合には、代わりに 最小毒性量 (LOAEL)を用いて不確実係数積にその補正を織り込んで計算することも行なわれる。 耐容一日摂取量は、ダイオキシンや重金属、トリハロメタンといった、摂取することが本 ...

                                               

タランティズム

タランティズム (Tarantism、タラント病)とはヒステリー行動の一種であり、タランチュラコモリグモ(タランチュラの名称で括られている種とは別種である)に咬まれたことで起こると広く信じられていた。より有力な候補に、地中海の黒い未亡人または ジュウサンボシゴケグモ として知られるラトロデクトゥス・トレデキムグタトゥスが挙げられるが、このクモに咬まれることとタランティズムの行動との関連性は証明されていない。タランティズムは歴史的に南イタリア特有のダンシングマニアを指すが、ダンシングマニアとクモの咬傷にはほとんど関係がないようである。タランテラはこの病の治療法から発展したと考えられている。

                                               

致死量

物質や電磁波の 致死量 (ちしりょう)とは摂取・被曝すると死に至る量。急性毒性試験や、中毒事例などにより求められる。

                                               

毒性

毒性 (どくせい、英: Toxicity )とは、単一の化学物質または複数の物質の特定の混合物が生物に損傷を与えうる程度を表すものである。毒性は、動物、細菌、植物といった生物全体に対する影響のほか、細胞(細胞毒性)や肝臓(肝毒性)などの器官すなわち生物の部分構造に対する影響についても指す。日常的な用法において、この言葉は「中毒」と多少なりとも同義語になることがある。 毒物の影響は用量依存的である、というのが毒性学の中心的概念である。水でさえも過剰に摂取した場合は水中毒につながる可能性があり、一方でヘビ毒のような猛毒物質であっても毒性作用が現れない用量が存在する。この用量反応の限界という概念を考慮して、 ...

                                               

毒性等量

毒性等量 (どくせいとうりょう、TEQ )とは、異性体によって毒性の異なるダイオキシン類の毒性を 2.3.7.8-テトラクロロジベンゾ-1.4-ジオキシン に置き換えて示すものである。

                                               

米国国家毒性プログラム

米国国家毒性プログラム (べいこくこっかどくせいプログラム、英: National Toxicology Program 、略称: NTP )とはアメリカ合衆国保健福祉省が中心となり公衆衛生に関わる工業、農業、医薬化粧品、食品添加物等で使われる化学物質の毒物学、分子生物学の研究を行い毒性物質、特に発がん性物質の、最新の検査・研究手段の開発、試験、分類を行う省庁横断的プログラムである。評価結果は「発癌物質報告書」にまとめられ定期的に刊行されている。アメリカにおいてはEPA発癌性評価と共に発ガン性評価に関して権威の高い調査報告であり、過去に何度もこの報告書に載った物質が法律で規制されている。

                                               

ベゾアール

ベゾアール (英語:Bezoar、ベゾアール石)とは、消化器などで見つかる結石である。 また、 pseudobezoar (偽ベゾアール石)とは、消化器に意図的に入れられた消化し難い物質である。17世紀のイギリスの詐欺事件Chandelor v Lopus(英語版)を扱った裁判記録では100ポンド現在価値で約200万円で取引されたとあるように、非常に高価な物として認識され偽物も数多く出回った。

                                               

変異原

変異原 (へんいげん、mutagen)とは、生物の遺伝情報(DNAあるいは染色体)に変化をひき起こす作用を有する物質または物理的作用(放射線など)をいう。GHSの定義では、「変異原性物質(Mutagen)とは、細胞の集団または生物体に突然変異を発生する頻度を増大させる物質」であり、「突然変異(Mutation)とは、細胞内の遺伝物質の量または構造における恒久的な変化」である。 変異原としての性質あるいは作用の強さを 変異原性 (へんいげんせい、mutagenicity)もしくは 遺伝子毒性 (いでんしどくせい)と呼ぶ。 また 遺伝毒性 (いでんどくせい、genotoxicity)を持つ物質の一部はその原因として変異原性を有する。つまり変異原性を原因 ...

                                               

薬物代謝

薬物代謝 (やくぶつたいしゃ)とは動植物における代謝の様式のひとつ。薬、毒物などの生体外物質(ゼノバイオティクス 、異物ともいう)を分解あるいは排出するための代謝反応の総称である。これらを行う酵素を総称して 薬物代謝酵素 という。全体的には対象物質の親水性を高め分解・排出しやすくする傾向がある。全般的に、生体に対する害を軽減する意味があると考えられるので 解毒代謝 ともいうが、結果的にはかえって毒性が増すこともある。また生体外物質のみでなく、生体内由来の不要となった物質(ステロイドホルモン、甲状腺ホルモン、胆汁酸、ビリルビンなど)も対象となる。 薬物代謝という名の通り、特に医薬品の代謝に重要であ ...